やはりジブリの新作!という宣伝の仕方をあからさまにするのはよくなかったのではないか。
ジブリにこんな絵柄のアニメをつくって欲しくないなどとのたまっている。
もしかしたら海外で制作されていることすら理解してないのかもしれない。
いま、「ジブリらしい」作品ではないものをジブリの新作!と宣伝してしまうと、アニメーションの世界に対する敬意や興味がないような、宮崎駿の世界に耽溺したいだけの人間にとって、お気に召さないものを勧める広告をうつことになってしまうのだ。
あるいは、アニメーションの世界をジブリorディズニーというふうにしかとらえてないのかもしれない。
レッドタートルを見てディズニーみたいなどという頓珍漢なコメントを残している人もいる。
もし、こぢんまりした広告をうっていたら、そんなふうな浅はかな人の言葉なんて出なかったし、見なくてすんだだろう。
でも、もしかしたら鈴木敏夫はそういったことを込みで自覚的にこの広告をやっているのかもしれない。
もはや宮崎駿のいないスタジオジブリというものを構築していこうとしているのかもしれない。
ジブリ=宮崎駿というイメージを壊していきたいのかもしれない。
人たちの感覚を信じていて、新しいイメージを提供し続けようと考えているのかもしれない。
スタジオジブリには、これからも、海外でも国内でもいいし、配給でもいいから、良質なアニメーションの世界を支える存在としてジブリには存続してほしいという気持ち。