真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
いい質問だ。
夜は暗いので爪を切るのは危ないという話の名残りという説もあるが、あれは嘘だ。
なぜそんなことをするのかというと、爪を瓶いっぱいに集めることで事実上の人間が出来る。
つまり強力な依り代となるわけで、悪用方法はいくらでも思いつく。
だから爪はしっかり管理するかすぐさま処分するべきなのだが、夜に爪を切った場合在り処が分かりづらくなる。
そう、君も薄々気づいているだろうけれど、爪を切った際に時たま高速で飛ぶ現象はその「爪を瓶詰めしたいモノ」の仕業なのだよ。
視界から外れることで見失っているように感じるかもしれないが、幻覚を見せているんだ。
そうすることでまんまと爪を瓶に入れていくわけだな。
リソースには様々なものがあり、オリバー、トンカツ、情報、ハンバーグの具材として使われる。
作業が単純であればあるほど、そして長時間続くと、どんどん深遠に行き戻ってこれなくなる。
君が若いころにした過ちの一つや二つや三つや四つ思い出したあたりになると、いよいよ危険の合図なので気をつけたまえ。
やはり一番の対策は、そういう単純な作業を繰り返す過酷な仕事は選ばないことだな。
私は学生時代、光るランプの前でスイッチをカチカチする仕事を一日3時間ほど、およそ一ヶ月かけてやった経験があるが、あのときと後の傭兵時代とどちらがマシかといわれると悩むところだな。