深夜アニメは低俗で、猥雑で、品性下劣だ。普通の人間は深夜アニメに興味など持たない。
低俗で、猥雑で、品性下劣な存在に幻惑され外道に身をやつした人間もいる。これを書いている人がそうだ。
低俗さ、猥雑さ、品性下劣さがそれぞれ太い手綱となり、筆者を縛り続けている。それらの桎梏から脱することはもはやできない。
結局深夜アニメを見るということは、本質的には違法薬物の乱用と何ら変わらない。
岡田尊司が「アニメ・マンガ・ゲームなどは麻薬である」と自著『脳内汚染』で断じたが、氏の指摘は正鵠を得ていたのだ。
小中高校生時代、親や教師から「世の中には知らない方が幸せなことがある」と言われていた。
しかし小中高校生時代は無知蒙昧なのは世の常。無知蒙昧な筆者は、知識量の多寡と幸福度は比例すると無邪気に思いこんでいた。
確かに知識量が多ければ、学歴獲得競争で優位に立つことができる。知識が窮地を救うことも多い。
したがって「知識が多ければ不幸になる」というモデルは粗雑なものとしか言いようがない。
ただ、「知らない方が幸せなこと」も世の中には確かにある。
そのことにようやく気がついた。
外道に身をやつしたのは3年前の夏だ。
今までの記憶を抹消したうえで2012年の暮れに戻り、あの深夜アニメや原作の萌え漫画が存在しない世界で人生をやり直したい。
千葉県は消えなくてもいい。