2016-03-14

http://anond.hatelabo.jp/20160314080255

戦後日本経済回復の速やかさには誠に万人の意表外にでるものがあった。

それは日本国民の勤勉な努力によって培われ、世界情勢の好都合な発展によって育まれた。

しか敗戦によって落ち込んだ谷が深かったという事実のものが、その谷からはい上がるスピードを速やからしめたという事情も忘れることはできない。

経済の浮揚力には事欠かなかった。

経済政策としては、ただ浮き揚がる過程で国際収支の悪化インフレの壁に突き当たるのを避けることに努めれば良かった。

消費者は常にもっと多く物を買おうと心掛け、企業者は常にもっと多くを投資しようと待ち構えていた。

いまや経済回復による浮揚力はほぼ使い尽くされた。

なるほど、貧乏日本のこと故、世界の他の国々に比べれば、消費や投資の潜在需要はまだ高いかもしれないが、戦後の一時期に比べれば、その欲望の熾烈さは明らかに減少した。

もはや「戦後」ではない。

我々はいまや異なった事態に当面しようとしている。

回復を通じての成長は終わった。

今後の成長は近代化によって支えられる。

そして近代化進歩も速やかにしてかつ安定的経済の成長によって初めて可能となるのである

昭和31年度 年次経済報告

復興特需がなくなるのでこの先どうしたらいいんだろう」は捏造だな。

ちゃんと「この先はこうするべきである」ということも書いてある。

記事への反応 -
  • マスコミの首相の発言切り貼りのブコメで、昔からそうだったんだろうな的なコメントがあったので、そうですよ昔からですよというネタを。 戦後からの復興宣言ではなくて、復興特需...

    • 戦後日本経済の回復の速やかさには誠に万人の意表外にでるものがあった。 それは日本国民の勤勉な努力によって培われ、世界情勢の好都合な発展によって育まれた。 しかし敗戦に...

    • もはや戦前である

    • 増田は『経済白書』の該当部分を読んでいないのではないかと思うのだけど、『毎日新聞』の要約が一番適切で、wikipediaにある「この先、この成長をどうやって続けたらよいものだろう...

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