20歳過ぎの頃、閉館間近の図書館で好きな作家の本を選んでいた時、ふと名前を呼ばれた。
後ろを振り返ると小学生の頃好きだった彼がキラキラした笑顔で「久しぶり、図書館にはよく来るの?」と話しかけてくれた。
私はビックリしてしまい、目の前が真っ白になりうまく返事が出来ずその場から去ってしまった。
しょうがない。男性から話しかけられる事はずっと無かったし、免疫はないし、ドキドキして声なんか出なかった。
それから、家に帰って本を読んでいるとなんて悪い事をしたんだろう。と罪悪感がふつふつ出てきて、今度会ったら絶対に謝ろう。と決心して早10年。
図書館に通い、読んだ本は数知れず、司書さんより本読んでる自信あるけど彼には未だに会えない。
ふとした時、フェイスナンタラというブログで彼を検索した時、素晴らしい笑顔の彼と白無垢着た女の人が写っていた。
一人しかいない友人(友人からしたら私はただの知人)からよくよく聞くと、どうやら彼は私の事が好きだったみたいだ。
彼氏いない歴年齢のアラサー女の哀れな姿がパソコンにうつっていた。
もし、あの時、素直に声をかけていればどんな人生になっていたのか。
今は好きな感情より、悪い事した気持ちが強い。一言謝りたかった。
未だに夢に出る。未練がましい、惨めなアラサー。救えねぇな。
あー、フェイスブックなんて見なけりゃ良かった。
アタシは死んだ スイーツ(笑)