ああ、あの清純さとはなんだったのだろう。僕はあんな清純さを見たことがなかった。清純さの中に闘争心をもつ、本当の意味で凛とした君の姿は本当に魅力的だった。僕は廊下ですれ違うだけで嬉しかった。一目見られるだけで、すごく嬉しかった。今思い出しただけでもうっとりしてしまう。
大勢の男子が君を見逃すはずがない。君はたくさんの男子からの熱い視線を受けるだろう。親切に扱われるだろう。たくさん話させてもらえるだろう。
そして君は自分が何者かであるなどとと考えるようになるだろう。プリンセスだ。多くの男がその姿に心奪われ、一言の言葉さえかけてもらえば死んでもいい、とさえ思う存在だ。
おめでとう。あなたはもう、プリンセスの一人なのだ。男どもは皆、君のことで心がいっぱいだ。大学の研究なんてどうだっていい。君さえ手に入れられるのならばなんだってする。君が少しの微笑みを彼らに手向けたなら彼らは三日三晩過呼吸で、眠れまい。
だけどある時突然男たちは正気に戻る。「男と女は同数だ。」という現実に気がつくのだ。
もしかしたら失礼な男が他の大学のミスコン1位と君のことを比べるかもしれない。
もしかしたら失礼な男が他の大学の友達の彼女と君のことをくらべるかもしれない
もしかしたら失礼な男がコンビニバイトの女子大生と君のことをくらべるかもしれない
君の人気は大暴落する。
男たちは君の話なんか、聞かなくなってしまった。
君に興味を示す男なんていなくなってしまった。
君はなんとか人気を取り戻そうとするだろう。
股開の出現確率変数をあげるかもしれない。いや、あげざるをえないのだろう。