わたしは、パパが大好き。
ねえ覚えてる? ファースト・キスの相手はパパだったんだよ。
交換日記をやり取りしたこともあったよね。
パパに耳掃除してもらうのはとっても気持ち良かった。
あったかいパパの太腿の硬さ、今でも忘れていないよ。
わたしがせがんで聞かないものだから、近所のイオンまで出掛けたっけ。
パパは欲しいものはなんでも買ってくれたね。
パパの懐は結構寒くなっちゃったんじゃないかって後悔してるよ。
パパの困った顔、これもよく覚えてるよ。
結局ママにバレて、生理用品を買うのにつき合ってもらったっけ。
パパのお嫁様になりたいってずっと思ってたんだよ。
パパと私は唯一無二の親友だった。わたしがいじめられていることを
知った時、本気で同情してくれて解決に乗り出してくれたよね。
ママはそういうところ冷淡だった。パパは涙さえ流しながら
わたしはね。パパが大好きなの。ホントだよ。
初めて車を運転した時も、角にぶつけて凹ませてしまったけれど
パパは怒らないで修理代を出してくれた。ママはイヤミを言ったのにね。
ガミガミうるさいだけのママと違って、パパはわたしを理解してくれようとした。
パパ、教えてくれないかな? なんであんな女と結婚するつもりになったの?
もちろん刑務所に入らないといけないけれど、
出て来るまでずっと待ってくれるよね。パパにあげる指輪も買ったんだ。
パパがもしも他の女と浮気していたら、それはそれでいい。
パパの指を切断して指輪も抜き取って、海に捨てるつもりだから。
大好きだよ、パパ。