2013-07-08

左翼こそレイシスト」論に対する左翼(?)の反論に対するお答え

http://anond.hatelabo.jp/20130707231436を受けて。

3点述べられているので、1点ずつお答えします。

まず1点目、「われわれはわれわれの問題を優先するべきであって、外国の出来事については「よそ様の問題」であってわれわれが口をはさむべきことではない」という主張について。

これは実は保守主義の主張です。たとえば「先進国途上国から搾取しているのではないか」という議論に対して、

「それは途上国自身の問題であるからわれわれが口出しすべきではない」と述べるのは保守的な態度です。

2点目、「中韓の「偏狭」なナショナリズム日本の侵略がその形成に大きな影響を及ぼしており、われわれがこれを批判しても感情的に受け容れられないのは当然である

われわれとしては中韓の人々が自分の問題としてこれを克服するのをまつべきだ」という主張について。

これも1点目と非常に似た主張ですが、よりリバタリアン性格が強いと考えます。他者を批判しても説得できないのだから放置するべき、という論法リバタリアンが多用するものであり、

たとえば排外主義者たちの過激なデモに対して「反応すればより抵抗されるのだがら、無視するのが一番だ」とやり過ごすのがリバタリアニズムです。

3点目、「あらゆる問題について批判することが不可能である以上、「批判しないこと」が生じるのもやむを得ない。リソースは有限なのだから」という主張について。

この主張もどちらかといえばリバタリアンの主張です。レイシズムに関して、批判に参加せず傍観することも悪だというのが左派の主張であり、その主張に対して

「誰がどういう運動に参加するかは個々人の自由であり、道徳を強制すべきではない」というのがリバタリアニズムです。

このような態度は、なぜネット右翼チベット問題や表現規制には批判的であるのに別の差別問題や外交問題には無関心なのか、という左派からの批判も擁護するでしょう。

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