前略
シャクター・シンガー説、つまり情動の2要因説では、嬉しい・悲しい・怖いといった情動について論じている
外的刺激によって、生理的反応が生じる
例えば、運動や危険or嫌悪的な物や状況の提示による心拍数増加や発汗など
情動に先んじて、それらが提示される
生じた生理的反応と、状況を照合するのだ
「走った後」という状況を認知していれば、「疲れているから動機や発汗があるのだ」と解釈し、「しんどいなー」といった情動が沸く
そこで、「危険な猛獣から逃げた」という状況であれば、同じ心拍数増加や発汗が起きても、「ああ、怖かった」といった恐怖の情動が生じる
これに関係する有名なものは、実験は吊り橋効果・実験という名前で知られている
吊り橋実験では被検者に吊り橋を渡らせた後で、異性から話しかけられるという状況を作る
通常、吊り橋を渡った場合には発汗や動悸が生じ、結果として恐怖という情動が生じる
しかし、異性という刺激がある場合は動悸や発汗がその異性が居るせいだと解釈される
そして、その異性に対する興味・関心・好意という情動が生じることになる
情動の2要因説とはつまり、生理的反応と状況認知という2つの要因によって情動が成り立っているという論理だ
飲み会では通常、アルコール類を摂取し食事を行い、時として催し物を行い、プライベートな事について話す
すると、動悸・発汗・体温の上昇等々の生理的反応が生じる
生じたと同時に、異性が通常よりも近い距離に存在し、会話したり視線を感じたりする
そして、多くの場合は「異性が魅力的だからこういう生理的反応をするのだ」という解釈を行う
結果として異性に対する好意感情が生じることになる
勿論、そういうった原因帰属が起こらないのであれば、当然そういった感情・情動も生じず、別の感情・情動が生じることとなる
私は、1つの生理的反応は複数の状況認知によって複数の感情・情動を生じさせるのだと考える
「道にお金が落ちている」という現象・外的事実から複数の因果関係を想定する
そうした事が可能な人間は、同時に複数の情動・感情を生起させることも可能であろう
その複数の・情動・感情の生起を指して「人間の情緒は複雑である」と評するのだろう
草々
しかし、その影響を除いても その場では確かに好きなんだ。 いや、感情そのものが錯覚やレガシーなしには語れない。
しかし、その影響を除いても その場では確かに好きなんだ。 いや、感情そのものが錯覚やレガシーなしには語れない。