2012-03-05

http://anond.hatelabo.jp/20120305195327

「決まりから守らなければならない」というトートロジーの一形態でしょ?

いいえ。

問題になるのは「選挙制度の根幹」ではなく「三権分立」であり「法治主義の原則」なのです。

「決まりから守らなければならない」というのは、(少なくとも自由主義的な)民主主義においては大原則なのです。

「なぜ民主主義法治主義を原則とするか」というのは色々歴史的な教訓と理論があるのですが、そこは割愛。

法治主義が正しい根拠は?」というなら、あえていえばそこに論理的な根拠はありませんが、そこが「主義」というものです。

トートロジーではなく、民主主義イデオロギーとして法治主義なき民主主義はなりたたないのです。

もちろん「一票の格差ばりばり」な選挙制度があっても別にかまいませんし(実はアメリカはじめ、民主主義国ではよくある制度です)、

その方が上手く政治が廻ることだってありえますが、その状態を実現しようとするなら、憲法を改正して

一票の格差があっても違憲状態にならないようにする」のが民主主義の筋なのです。さら実践からすれば「法治主義」が失われた

議会政治はほぼ不安定化して崩壊する、という経験則もあるため「民主主義者」は必ず「法治主義」を守ろうとするのです。

なお憲法改正と別の方向として、

違憲判決なんか放置しよう、それで民主主義が壊れても別にいいじゃん」という方向もそれはそれで筋は通っています

(良く誤解されていますが、民主主義特に優れた制度であるという論拠は特にありません)

現代の政治思想範疇内では、論理的に成立する立場は、

民主主義を維持するために違憲状態を解消する/もしくは逆に憲法の方を改正する」か「違憲状態を放置して民主主義やめてもいい、と腹を括る」か

2つしかないのです。

記事への反応 -
  • どうせ党議拘束だの党内投票で多数派が勝つじゃん。 極端な話し、1票で当選できた奴と10票で当選できた奴が公平だとは思わないけど、 選挙区の一票の重みと党内の一票の重みは別問...

    • 確かに一票の格差を是正しようが、放置しようが、打ち出される政策は大差ないかもしれない。 だが大差なかったとしても問題なのはそこじゃない。 「一票の格差」は何度も最高裁で「...

      • 「決まりだから守らなければならない」というトートロジーの一形態でしょ? 一票の格差の問題というのは、普遍的な意味での「選挙制度」の根幹に関わることは俺も解るけど、 応用的...

        • 「決まりだから守らなければならない」というトートロジーの一形態でしょ? いいえ。 「決まりだから守らなければならない」というのは、(少なくとも自由主義的な)民主主義におい...

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