2011-01-27

どうもよくわからない

岡崎図書館の件の議論。

議論をリードしている人の意見で理解出来ない点がある。

疑問の一つ目、「MDIS不具合を認めるかどうかが大問題である」。これの根拠となっている点はいくつかあったかと思うのだけれども、

しかに、MDIS自身「不具合」という表現で(できれば図書館も、多分無理だけど警察検察も)認めてくれた方が社会への説明は楽だと思うけど、どの程度そうなのか?

(まともな技術者からは)「こんな実装は異常である」というのはいい。しかし…カーリルとNECの間でも類似の問題が起きている。そっちの実装は不明だが、今回の観点でいえばそれも「不具合」であった可能性が十分ある。MDISけが不具合であることの表明を要求されてNECは問われない、というのはそれで本当に解決するのだろうか。NECでも見つかったのではという疑いがある、というのは、言い換えれば「実装のバリエーションはともかく、技術的に貧弱なサーバがある程度権威のある機関でも平気で公開されているような世の中である(他にもあるんじゃね?)」という話になりかねず、議論として「MELIL方式は例外中の例外だからそんなのを基準にクローラを考えるのはおかしい」という議論にたいして、少なくともその説得力を減じている気はするのだが。なぜNEC批判はこうも目立たないのか。いや、NECを批判したところで、「一定数貧弱サーバ存在する(と仮定すると)」現実は変わらない。この現実を肯定すると、技術者なら影響がわかるはずだ、未必の故意云々という理屈の後押しをしてしまわないのか(その理屈が正しい、と言う意味はなく、少なくともそういう意見の説得力がまして支持者増えるのでは、と)、この点は「クローラ技術の萎縮」と関係ないのか、それに対してどうアクションすべきなのか、どうも向かう方向性が見えない。

疑問の二つ目、「警察はなサーバ不具合を調べなかったのか」。不具合という表現はともあれ、「(未必の故意なのではなく)本当にlibrahack氏がサーバの異常に気づいていたかどうか」を本人談を鵜呑みにせず(技術者なら今まで流れてきている情報だけで多分気づいていなかったのだろうと推測がつくが、警察としてはそれだけでは不十分という議論は成り立つ)、検証するためには、「サーバで何が起きていたのか」を調べてそのメカニズムを理解--理解することが必須だったとは言わないまでも、理解していれば「やっぱりlibrahack氏が気づいていなかったのでは」という一定の状況証拠になるであろうことは理解できる。

しかし、「クローラアクセス非常識ならサーバ不具合がなくても業務妨害」なのだから、(本音か建前かは別として)未必の故意も含めて主張している相手(警察検察)に「なぜサーバの異常を調べなかったのか」と質問しても「必要ない」と言われるのは当然だ(圧力として質問する意味がないと断言はしない)。それも含めて、警察に「なぜサーバの異常を調べなかったか」と質問して失敗した人は、そもそもそれを聞くことの意味を理解していたのだろうか、という疑問がそもそもあって、単に聞き方が悪かったという問題という風には思われないのだが

どうも「警察はなサーバ不具合を調べなかったのか」と問うことにどのような意味があるのかについて、第三者を説得する目的という意味で十分な説明がなされていると思えるものを見かけないのだが、皆は疑問を感じないのだろうか?

私の疑問について分かりやすい説明をしてくれる人がいるなら、それは意味があるとおもうのだがどうだろう(お前が馬鹿だ、と批判するのは勝手だが、この問題の解決にはそんな煽りは多分役に立たない)。

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