2021-02-01

図書館を利用する人たちへ

私は住宅地にある公共図書館に勤める新米司書だ。

昨年の緊急事態宣言では全国の図書館が閉館していたが、今年は時短はあれど開いている所も多いようだ。かくいう私も利用者の絶えることない小さな図書館今日も働いている。

よくTwitterでは喋らないか感染リスクは低い、受験生の居場所を奪うな等々色々書かれているが、正直そんなことはないと思う。まずカウンターに来て利用者職員も話さないなんてことは有り得ない。そんな接客をしたらクレームものだ。そもそもレファレンスというサービスがある時点で喋らないというのは到底不可能なのである図書館は本を貸し出せばいいという場所ではない。図書収集管理し、誰もが平等教養を得ることの出来る場でなければならないのだ。予約受取りのみにしている図書館もあるようだが、それでは図書館本来の役目を果たしているとは言えないのじゃないだろうか。

受験生の居場所という意見もだ。確かにゆっくり勉強することが可能環境図書館くらいしかないという言い分も理解は出来る。ただし、それは学習室やワーキングスペースの設けられている図書館に限る話だ。閲覧席は本来図書館に置いてある本を読む場所であり、宿題勉強をする場所ではない。何回でも言おう、閲覧席は勉強をするための机ではなく読書をするための席だ。

図書館インフラだと思っている。お金が無くても目が見えなくても家が無くても、誰もが読書を楽しむことが、知識を得ることが出来る。それは閉めていいものではないし、現在業務委託低賃金運営を許していてはいけない大切な場所なのだ。けれど、不特定多数が触れる本を、職員との対話を経て手に取る図書館が、どんなに対策をしていたとしても決して感染リスクの低い場所ではないということ。そしてそこは本と人を繋げる場所であって、ワークスペースではないということをよく覚えておいて欲しい。

身バレが怖くて匿名掲示板に書き込んでみたところで、ただの愚痴しかならないけれど。誰かの目に留まり、少しでも図書館の利用について考えてもらえると嬉しい。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん