ソースはダイヤモンドプリンセス号で対応をしていた高山医師のFacebook
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=2708129445907212&id=100001305489071
以下、書き起こし
さて、多くの方が心配されていること。それはクルーズ船から下船した人たちより、発症者が出る可能性はないか・・・地域での感染拡大の原因にならないか・・・ということのようでした。
結論から言って、ほとんどの方は感染していないでしょう。しかし、発症する方が出る可能性はあると思っています。国内で自宅に帰られたのは970人ですが、PCR検査の感度が100%ではなく、船内の感染対策も限界があったことを踏まえれば、発症者を想定しておくべきだと私は思います。
では、公共交通機関で自宅に返してよかったのでしょうか?ここを指摘される方が多かったですね。私は妥当だったと思います。
PCR検査にて陰性かつ症状もないことを確認した方々です。前述のように偽陰性の可能性はありますが、あったとしても極めてウイルス量の少ない無症状性病原体保有者です。
症状がない人であってもウイルス量が上昇しており、感染力を有する原因になっているとの指摘があります(Lirong Zou: N Engl J Med. 2020 Feb 19.)。
そのような人がPCR偽陰性となる可能性は低いでしょう。よって今回下船した方々が電車やバスといった一時的な空間共有をしたとしても、感染を広げるとは考えにくいです。
今後、発症してくる方がいるとすれば、それは自宅に戻られた後、数日してから発熱や呼吸器症状を認めてくることでしょう。ですから、なるべく自宅で過ごしていただき、症状があれば保健所に連絡するようお願いしています。
実はこれ、いま市中で確認されている新型コロナの患者さんの濃厚接触者と同じ対応なのですね。市中における濃厚接触者は自宅で過ごすことを認めているのに、クルーズ船の乗客には隔離を継続するというのは、矛盾していますし、人権にも関わると私は思います。
繰り返しますが、ほとんどの方は発症しません。ですから、乗客の皆さんも、迎え入れた地域の方々も、ことさらに恐れる必要はありません。14日間の船内隔離に協力いただき、PCR検査で陰性を確認している方々なのです。市中における濃厚接触者よりも、よほど厳格な条件をクリアした方々であることを理解してください。
だったら、市中における濃厚接触者も隔離しろ!という声が聞こえてきそうです。そう、完全な感染管理を求めるのであれば、それが一番だと私は思います。ただし、日本は憲法に基づいて施政が行われる民主国家です。隔離というのは人権の制限であり、濫用すべきではありません。だからこそ、国会で議論したうえで感染症法が定められ、それに基づき入院勧告が行われているのです。法を逸脱して運用することは憲法違反です。
しかるに、日本では、濃厚接触者を隔離する法体系にはなっていません。外出自粛を要請するのが限度です。今回のクルーズ船では、検疫法に基づいて「手続きが終了するまでは入国を認めない」という法理によって、事実上の隔離を行ってしまいました。ですから、「あれは人権侵害なのではないか!」という声の方こそ、むしろ私は丁寧な説明が求められていると感じています。
いわんや、下船させて検疫手続きが終了した方々について、さらに長期間の隔離を継続するなどできません。症状を確認いただきながら、外出自粛をお願いすることが法的な限界ですし、感染対策上もそれでよいと私は考えています。
以上、私見を述べさせていただきました。それぞれの専門家が立場を離れて、自由に見解を述べられる社会であって欲しいと思ってます。
anond:20200222230631 権威に甘いしイデオロギー大好きだよな
だから人権は他の人権との衝突によって制限できるって。 しかも2週間のことなのだから。
人権もへったくれもない中国で押さえ込めてない事実がなかったら コロッと説得されてたんだけどね