人外が人の街に潜む話が好きだ。
人を食うとかしなくてもしてもいいし、人類に友好的でも良い。一番好きなのは少し距離を置いてる感じのやつ。
潜む方法は人化の術でもいいし、服装で隠すとかでもいいが、完全に人間と同じになってしまうとストーリーのフックがないので、見た目や習性や精神構造などで差異がゼロにはできずどこか人間ばなれしているのがいい。
初めから隠す気がないやつは好きじゃない。つまり社会に人外や見た目の違うものに厳しい背景があって潜んでるのがいい。
完全に受け入れられてて他種族なファンタジーも嫌いではないが性癖ではない。
こうした趣味なのだが、なろうなどで人外で検索したりそうした作品の感想をみると「結局人化するので読むのをやめました」といった書き込みが目立つ。また、ツイッターで声の大きいケモナーもこうした話題には厳しい。
安易に主人公のトロフィー化するために人外のヒロインみためを人間にするのは自分も好きじゃないが、もっと大雑把に男性主人公の人化であっても反発はかなり見られる。ただ、考えるべきは自分には合わないという人は意見するが、全然OKというひとはいちいち意見しないというバイアスだ。
とにかく、こうした意見によって人化や人外の特徴を隠すこと自体がタブーとなるのは少々やるせない。そもそも、人外が人外のまま暴れる爽快感がメインの作品と、人外が人の世に潜む日常の中の異常を描く作品では読者の求めるものでも違う。なのに、人化NG派の声が大きく潜むためなら人化の術もおけとはなかなか言いにくいのが世知辛い。
本当にこの手の需要がないのであれば、吸血鬼ものなどの人気はさほどないはずなのだ。こうした包括した属性をピンポイントで探すキーワードはないので、アンデッドものや吸血鬼ものを書いている人やブクマしている人から辿ったり、異類婚姻譚界隈から探すのが質と精度が高いという現状である。