同業の他企業は、「ライバル」「敵」とも言い切れない。時には身内、戦友、仲間だったりもする。
BTOBの業界では特に明らかだが、ソフトウエア開発のようなものを受託する時、自社だけでは請け負えなくて、溢れる部分については他社に持ってもらうことがある。範囲を区切って、自社分をはっきりさせて、他社分は発注元から別会社に仕事を渡すこともあれば、一旦自社で丸っと受託した上で他社に仕事を再度発注することもある。
このようなことを行う同業他社は(特に後者)一つの案件に関わる身内のような性格が出てくる。進捗をはじめとして情報の連携を行う必要があるし、発注元がいい加減な時に申し入れをする際は、ある程度事前に認識を合わせておいたりもする。
同一案件に入らない場合でも、コスト構造や行政から受ける影響なりといった状況も似ているので、協力し合うところもそれなりにあったりする。
いうまでもなく、自社固有のノウハウは他社には出さないとか、人事採用面では人の取り合いとして「敵方」に回ったりもするが、自分が社会人になるまでにマンガとかで見てたような「他社の奴らは絶対的な敵だ」みたいな単純な世界ではないのだと働き始めてから知った。