男が稼いで女が家を守る時代は終わった。今の時代はリベラルだ。男女平等。一緒に稼いで、一緒に家事を分担して、一緒に子育てをする。
そういう世代に生きてきた。自分の小さいコミュニティでは、それが正義だと思っていた。
現実はどうだ。
仕事を平等に分担し、均質化すると、目立ってくるのは基本的な能力差だ。
なぜ自分より稼ぎが低く、家事と育児が適当な人間と暮らしているのか。加えて、育児が始まれば稼ぎも止まる。
育児は一生懸命やってくれている。でも、一緒にやることで見えるクオリティ差は歴然だ。
愛はある。でも、愛に加えて、合理的に仕事を分担し、効率的にこなしていくことこそ、家族の形だと思っていた。
実際は、合理的に、効率的に物事を進められる方に負荷が拠り、それをつらいと感じても、「家族とはそういうものではない」と切り捨てられる。
愛はあるんだ。でも、なぜなんだ。なぜ、そんなにも普通にできるはずのことが、普通にできないんだ。
選んだのはあなたでしょうと、一度決めたからにはと、たくさん言われる。そうさ、私が選んだ世界だ。じゃあもうこの世界から抜け出せず、あきらめたければ死ねばいいのか。
あわれだねえ