■ソシャゲに課金できなくなった時の話

昔、某シャンシャンするソシャゲにはまっていて数十万課金していた。

仕事のストレス解消に一晩で十五万ほど課金したこともある。

そんな私が、とある出来事をきっかけに全く課金をしなくなったので、その時の話を書こうと思う。

その時の私は、とあるソシャゲのテスターをしていた。

テスターというのは発売(配信)前のゲームを実際にプレイし、

不具合を見つけたら報告書が書いて提出するような仕事だ。

私が入っていたチームでは、ガチャでモンスターを入手して敵を倒していくRPGを担当していた。

ある日、ガチャで新規モンスターが追加されるから、ちゃんと入手できるかテストをしてほしいと頼まれた。

さっそくテストをしようとしたが、テスト用のアカウントにはガチャを回すための石がなかった。

どうすればいいかとマネージャーに尋ねると、専用のツールらしきアプリを立ち上げてボタンをクリックした。

即座に100万円分ほどの石がアカウントに振り込まれた。

その後は黙々と目的のモンスターが出るまでガチャを回し続けたわけだが、

心の中では複雑な感情がずっと渦巻いていた。

ユーザーが数か月間働いて、その金をすべて課金して入手できる石が、たったの数クリックで手に入る。

これほど馬鹿馬鹿しいことがこの世にあるだろうか。

この時の仕事がしてから課金ができなくなった。

ソシャゲの石に価値はなく、クリック一つで変動するただのデータだと強く意識させられたからだ。

私はゲームが好きだから、今後もソシャゲ含めゲームを辞めるつもりはないし、

他人が課金をするのを止めるつもりはない。

ただ、「たかがデータ」に人生をかけるほどの価値はないということだけは知っておいてほしい。

Permalink | 記事への反応(1) | 19:29

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