量子論を怪しい自己啓発やカルト宗教に援用する人がいることと、物理学における量子論という分野に研究価値があり、そのような物理現象が実在することは両立する。そして「量子論ってなんか怪しいし、そんなもの研究してるのはニセ科学者だけでしょ」という態度自体がニセ科学そのもの。
フィクションの描写を自身の女性蔑視感情を正当化するために援用する人がいることと、フィクションを性的対象としたり、フィクショナルな表現の中に自身のジェンダーとアイデンティティを表現する営みが社会学領域においても尊重するべきセクシュアリティとして認知されつつあることは両立する。そして「萌え絵ってなんか気持ち悪いし、そんなもの好むのは性差別主義者だけでしょ」という態度自体が差別そのもの。