発送がはじまってから十日もたってやっと接種券がとどいた。
すぐにサイトにアクセスしたがどの会場もどの医院も満杯でワクチンの予約が全然取れない。一昨日も昨日も今日も予約をとるためだけに時間をついやし仕事も家事もしていない。今朝は大規模接種会場の予約が10時からはじまるので9時からサイトにアクセスして待っていたが10時になった瞬間予約枠は満杯となった。つぎの予約受付は10日後だ。自動入力ソフトでも使わない限りおそらく予約はとれないだろう。デルタ株が異様な拡大をつづけるなかオリンピックが強行されついにオーバーシュートに陥った。私は生き残ることができるのだろうか。死ぬ覚悟をしておいたほうがいいのだろうか。
かんがえてみれば私も馬鹿だ。政府や行政を信用しすぎることは危険だがとくにこの10年近くは政府や行政の文言はことごとく嘘なのでほとんど相手にしてこなかった。それなのに何を根拠にワクチン接種の予約がとれるなどと思い込んだのだろう。そんなものとれるわけがないではないか。なにしろワクチンがないのだから。ありもしないワクチンの接種予約をつづるということは1回あたりの予約数が極端に少ないことを意味する。もしかすると予約枠などもうなくなっていてそれを隠すために予約サイトを空回りさせているだけかもしれない。
むろんいつか私にも接種の機会は来るだろう。たとえばいま見ている集団接種のサイトによれば2022年2月ならば予約枠が空いている。そんな先まで私が感染せずにいる保証などどこにもない。けっきょく私は野垂れ死ぬ覚悟をしたほうがいいのかもしれない。働き手の私が死ねば家族は露頭に迷い凄惨なことになるだろう。それだけは防ぎたいのだが防げないかもしれない。