2021-03-23

Farewell, My Boy

アジカン後藤さんのソロ、「Around The Lives By The Sea」がとても素晴らしい。

彼の在籍するバンドは、00年代以降のいわゆる「ロキノン」(個人的にこのくくり方は好きじゃないが)街道大手を振って歩んできたように思われているけれど、実は様々な挑戦と苦悩にあふれた作品ばかりだと個人的には思っている。

新世紀のラブソング」以降、彼の手掛ける作品は、バンドでもソロでも、ラップという手法をどう自分にあったスタイル昇華させていくかという試みが数多く見れたが、今回の新作ソロアルバムちゃんオーガニックさあふれる方向で着地したというか、ある種彼なりの完成形にもっていけているような気がした。



気になったことが1つある。


https://www.youtube.com/watch?v=-RAFr8g46ic


タイトルが「Farewell, My Boy」で、"小さな箱に詰めた白百合木漏れ日に滲む薄い紅よ"という歌詞は小さな子供葬式彷彿とさせる。

今回のソロアルバムでこの1曲だけ、明らかにテイストが違く、かなり個人的なことを歌っているのではないかと思う。

この曲だけ、何にも例えようのない、誰かに聞いてほしいけれども聞いてほしくない、深い悲しみに満ちている感じがする。アルバムの中でこの曲だけが放つ、違和感ともとれるこの手触りはなんなのだろうか。


さな箱に詰めた白百合

木漏れ日に滲む薄い紅よ

Farewell, my boy


見覚えのない この坂道

登って少し行けば君の家さ

Farewell, my boy

Farewell, lovely boy


例えば

僕らはどこまでも捩れた首飾り

こぼれ落ちた そのひとつ粒が

絡まった愛を解いて


Farewell, my boy

Farewell, lovely boy


記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん