総務省の役人接待のような偉い人の接待、つまり「エグゼクティブ接待」の実態を話そう。
まず接待準備は2か月以上前から始まる。常に忙しいエグゼクティブな人のスケジュールをまず押さえる。
次に店を設定する。嗜好が割と特徴的なことが多いエグゼクティブな人の嗜好に合うような店を選ぶ。ここで大事なのは、好きなものは何かだけでなく、NGポイントも押さえることだ。いくら好きなものが99.9%占めてたとしても残りの0.1%がNGポイントならその接待はNGだ。
その次は出席者の選定。民間会社側もそのエグゼクティブな人の層に合うように部長層、役員層を選び、スケジュールを押さえる。また若手も参加してもらう。相手のエグゼクティブな人が男性なら若い女性社員、女性なら若い男性社員だ。もちろん見た目はかなり重視する。接待相手がどういう見た目の異性が好きであるかも当然リサーチしておく。
そしたらスケジュールの段取りだ。最初の店は選んであるので良いとして、その店にどのように送迎するか、自分たちはどのような順番で店に入るか、着席するか、帰る時はどのような順番で立ち上がるか、二軒目は行くか、手土産の手配、帰宅のタクシーの手配とか、などなど。
当日は分刻みのスケジュールで進む。渋滞が想定される場合は当然ながら早め早めの移動を行う。
そうして、エグゼクティブな役人をお店に出迎える。NTTとかの大企業の営業平社員の出番はここまで。あとは営業部長とかに具体的な進行を任せる。段取りに不足があると翌朝部長から呼び出されて怒られた。
1回の接待で飛ぶ金は6桁を下回ることはなかったなあ。