2021-02-20

デブしまむら量産型の服を着たかった話

私は80kg↑のぽっちゃりを超えたデブだ。

現在リングフィットアドベンチャー肉体労働でのダイエットに励んでいるが、デブでも可愛い服が着たい。


ある日、SNSで見かけた洋服がすごく可愛かった。世間では量産型と呼ばれる類のものであったが、それはとても魅力的だった。それも、ファッションセンターしまむらで購入ができるということだ。

欲張りデブは、「私でも着れるかもしれない」というかすかな希望を抱いてしまむらへと向かった。

入店してすぐに目が留まった。フリルのついた大きな襟のブラウスだ。私は、瞬間それを手に取り、試着室に入った。


これを着た私がどう思われるか、なんて考えなかった。私が着たいものを着てやる。そう思い、ブラウスボタンに手をかけた。

不安だったお腹周りは、問題もなくボタンをかけられた。


「これはいける」


そう思った私が馬鹿だった。
















胸元のボタンがかからない。


あんなに気にしていたお腹は大したことがなかったのに、だ。

絶望に打ちひしがれた私は、第三ボタンが閉まらないデブが映った姿見を前に、ただ己が乳袋憎悪することしかできなかった。


から出た私は、雲ひとつない青空を仰ぎ、

わがままなのはボディだけにしよう」

そう心に誓った。

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