2020-12-02

最悪の人生だったが、夜道で○○に救われた話

負のループだった。

終電で帰って、自宅に帰るまでの夜道、俺はフラフラと下を見ながら歩いていた。

仕事で失敗する。そして、寝てしまうと明日が来るから、寝たくならない。

結果、睡眠不足になって仕事で失敗する。

仕事で失敗するから明日が来て欲しくない。

すると睡眠不足になる。

明日も、誰かの信頼を裏切り続ける。

から明日に来て欲しくない。

頭が重くて、どうしようもなかった。悲しいことばかりが、嫌な未来ばかりが頭に湧いた。

この無間地獄から、俺は抜け出せる気がしなくて、死んでしまったら楽なんじゃないかと思って、

スマホをつけて、でも画面ではなくて道路を見ながら歩いていた。

そんな時だった。

胸が急にジンジンと熱くなった。

なんだ。これは。

そしてボーっと理由がわかる。

俺の感じやす乳首が、夜風に当たって、熱くなっていたのだ。

師走の冷たい夜の風は、それなりに着込んだ服を貫通して、俺の乳首をビンビンにしていた。

その時だ。

『つまらないこと考えすぎたな。俺の乳首はこんなにビンビン丸なのに』

という、謎の声が頭に響いた。

なんだよビンビン丸って。

俺の歩調は、少し確かなものになっていた。頭の中の声は響き続ける。

『なんとどうしようもない世の中だろう。乳首ビンビン丸だというのに』

厳つい知らないおっさんが朗らかな顔で、俺にそんなことを語りかけるイメージが頭を駆け巡った。

誰だお前。

でも、嗚呼、そうだ。そうなのだ

俺は生きている。

乳首だって感じている!ビンビン丸だ!乳首ビンビンでこんなに感じているのに、死にたいなんてことがあるものか!

自分自分に語りかけて、『乳首ビンビン丸』という単語リフレインして、下らなすぎて笑っていた。

その時、俺はもう俯いていなかった。

明日も生きていこうという気持ちに満ちていた。スマホに『乳首 感じる 理由』と打ち込んでいた!

冬の夜風よ、ありがとう。感じやす乳首よ、ありがとう。俺は明日も頑張る!

そして俺はこうして増田希望に満ちて書き込みをしながら、

俺を救ってくれた乳首を弄りイクッ!

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