あれだけ早く終わって欲しいと思ってたはずなのに、いよいよ寒くなってくると突然夏が魅力的に思えてくる
夏っていうか、俺の人生には存在しなかった「青春の夏」への憧憬がモリモリ湧いてくる
夏期講習の帰りにあの子と一緒になって、信号待ちをしているときにジっと横顔を見ていたら目があって、何見てんのと言われる、そういうやつ
あるいは夏休み中盤の何もない日にひとりチャリを漕いで近所の山腹にある神社に出かけて、蝉時雨を聞きながら水筒のお茶を飲む、そういうやつ
ファンタジーの夏じゃなくてもいいな
普通にあれだ 教室がメッチャ暑いってことをクラスみんなで愚痴ったり、体育から帰ってくるなり教室の扇風機を回し始めたり、着替えの時にシーブリーズを股間にぶち込んでる奴がいて不快だったり、そういうリアルな思い出も懐かしい
というか、30〜40人の同世代と同じ教室で一日中勉強してたんだなあと思うとなかなか感慨深いものがある
台風近づいて超天気悪い日に、窓に吹き付ける雨粒を見て帰り道のことを考えてブルーになった記憶がある
ぼちぼち皆が夏服に変わるくらいの時期のなんともいえない清々しさを覚えている そこから2週間も経つとガチで暑くなって何もすがすがしくはなくなるんだが
登校日、昼ごろに帰ると普段の通学路が妙に眩しかったな ちょっと通学路を外れたTSUTAYAを冷やかして帰ろうと思うが、あまりの暑さに断念する そういう妥協もよくあった