夏の夜で、その子は胸元の緩い赤い服を着ていた。
スカートの下は生足。風俗嬢は大体間違いなく生足でいる生き物だ。
見るからに小柄で、しかし口調などから運動部出身なのはすぐにわかった。
恐らくキャプテンとか務めていた感じだ。
裏表がない感じ。野球部やバスケ部の男と仲良くしている姿が目に浮かぶ。
絶対に思春期に仲良くなることなんてなかっただろう人間同士が、素っ裸ですごい距離にいる。これが風俗だ。
そんな陰陽の組み合わせなので、話が盛り上がったりは別にない。
海へ遊びに行ったとか、陽キャエピソードを聞いてた記憶しかない。
そんな噛み合わない陰陽でも、はじまってしまえばなんかすごいことになる。 This is Fuzoku. 汗汗汗、濁濁濁って。
お金とか性ってやつは、すごいのだ。
それが介在することで、なかったらありえないことが起こる。
彼女と飲みに行ったりデートしたりして盛り上がるのは、多分無理だろう。そこにはとても大きな溝が横たわっている。
そんな溝がないかのように、一瞬でも錯覚させてくれる、不可能が可能に、物理法則をねじ曲げる、それが、This is Fuzoku.
ててーん
元運動部という人種がどうも苦手だ。 陰の人間なのに、陽の人間の代表的存在である元運動部員とセックスできる増田は凄い。