玉袋は、良質のたんぱく質を体温以下に保つ為に表面積を増やしている。たんぱく質は熱に弱いのでできるだけ冷えた場所に保管したい。
特に玉袋の中のたんぱく質は、我々人類に寄生している染色体の巣窟。そんな場所が熱に犯されれば、危険信号を発するのは当たり前である。
人体の設計をする上で、玉袋の位置をどこにするかというのは随分と議論された。ややこしい質問も多かったが、風圧力が上がりやすい股の間が理想的と閣議決定したのは非常に理にかなっているように思えた。
しかし、人類は知能が高くなり過ぎたため、座って移動する事を考え出してしまった。これでは、自走式で風圧力を利用した冷却システムが機能しない。それどころか、大腿筋の発する熱がこもりやすい場所である。
玉袋、それはファン無しヒートシンクに他ならない。暑い場所から涼しい場所に熱を移動させるという簡単な仕組みが、狩をやめた人間にとって大腿筋が発する熱を玉々に伝える役割をはたし染色体を脅かす。
そもそも、なぜ、パンツを履き、その上にズボンまで履くのか?なぜそんなにも、良質のたんぱく質を温め死滅させようとするのか?
知能が高くなり過ぎたゆえに簡単すぎる仕組みの破綻には気がついていないのかもしれない。
めっちゃエネルギーとカロリーを消費するのに1年に12回も発情期がある生物の生殖能力が高かったらあっという間に地球ごと自滅するんじゃねえの?