2018-10-31

人の幸せを心から願える人になりたい。


結婚式に呼ばれた。

手作りで温かみのある、とても良い結婚式だった。

結婚式の山場である花嫁から父親への手紙を読むシーンに、会場は涙に包まれた。

暖かな家庭で、大切に明るく育てられたような花嫁さん。

花嫁父親も泣いていた。

私もその光景を見て泣いていた。

しかし、私の涙は感動ではなくて、辛い気持ちで涙が止まらなかった。

なぜなら私の父は数ヶ月前に亡くなったからだ。

父は54歳という若さでこの世を去った。

私は27歳だ。まだ花嫁姿も見せられず、してあげたいことがたくさんあった。

私が父にしてあげたいことの1つに、結婚式感謝手紙を読むということがあった。

もちろん叶うことはなかった。

そして、これから叶うこともない。

そう思うと涙が止まらなくなってしまった。

花嫁を祝う気持ちよりも、自分の悔いた気持ちが勝ってしまったのだ。

父に感謝気持ちを伝えている花嫁を見て、私は羨ましくなってしまったのだ。醜い感情だ。

幸せ空間の中、私は場違い気持ちになってしまった。

愛し合う2人を見て、さらに辛くなってしまう要因がある。

私には好きな人が居る。

それは、決して叶うことのない相手だ。

その好きな人は、私の友人でもあり、私の女友達彼氏でもある。

まり、人のものなのだ

この気持ちはなんとなく感づかれてしまっている。だから好きな人は優しい。

私は2人のことが大切なので、関係を壊したいなんては思っていない。

できれば幸せでいてほしいと思っているのに、2人が仲良くしている時には心がギュッとなってしまう。

本当に2人の幸せを願えていないのかもしれない。

結婚式にはその友人カップルと一緒に参加した。

花嫁から父へのスピーチを聞いて辛い、友人カップルの楽しそうな姿を見ても辛い。

幸せで包まれている会場で、唯一わたしだけこんなにも黒い感情が渦巻いていたのだ。

自分を心底嫌になった。

好きな人幸せも、自分幸せも願うことができない、愚かな自分

もう少し強くなって、人の幸せを心から願うことができるようになったらいいな。

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