小学校2年生の頃の話。
床オナを幼稚園年長組で習得した俺。それ以降、親に秘密基地ごっこと偽り、押入れの布団の隙間に埋もれて床オナすることに明け暮れていた。完全にオナニーを覚えた猿状態だったが、同時に、そんな自分をどこか異常に感じていた。
ある時、唐突に勃起が何かの病気のサインだったら…と不安に襲われた。
これには小さい頃から病気がちだったこと、アンフェアの篠原涼子が暴力を振るわれるシーンに異常な興奮を覚える自分の性癖をメタ認知したことが背景に挙げられる。
だから俺は母親に洗いざらい話して訊いてみることにした。今思えば無知ゆえの暴挙である。
俺は正直に全てを語った。
「カードキャプターさくらのさくらちゃんがやられるシーンが頭から離れない」
「ふしぎの海のナディアのナディアが酷い目に遭っているのを見るたびにおちんちんが熱くなるんだ(ここでエレクトしたブツを見せる)」
母親はキッチンで料理をしながら俺の話を聞いていたが、途中からその手を止めた。僕の目線の高さまで腰を落とし、目を見ながら頷いていた。少し悲しげだった。
俺の話を聞いた母親がどのように答えたのか。表情も、握られた手の温もりまで思い出せるのに、それだけが記憶から抜け落ちている。