オタクと言うと、キモい、臭い、社会性がない、という意味に取られる。
今もされているという人もいるだろう。
それはそれでいい。
ただ、もう、日陰者ではなくなってしまった。
今もテレビとかではキモオタの扱いとして使われたり、キモいやつとしての需要はある。
しかし、若いオタク、10代のオタクとかかわって衝撃を受けた。
自分たちが散々感じていた陰がない。キモい、臭い、社会性がない、犯罪を起こしそう、などというレッテルがない。
眩しい。運動部の部長やってた優等生が堂々とアイドルマスターミリオンライブの「豊川風花大好き。ああいう気弱なおねーさんが理想だ。今回はガチャ回す」とか「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」の話を塾で女子と会話してる。
信じられない。
俺たちが感じていた陰がない。それはきっと歓迎すべきことなんだろう。俺たちが散々バカにされてきた過去をこの子達は知らずに過ごすんだろう。
アニメなんか好きなの? と言われて必死に萌えアニメには興味が無いと切断処理したり、「俺はオタクじゃない。ゲーム好きだ、マニアだ」などと他の人間を生贄にした暗い経験をしなくて済むんだろう。
もう10年もしたら、TVも「オタクはキモい」という扱いをやめるんじゃないかなと思った。
そう思うと家に帰ってから泣けてきた。
嬉しいのか悲しいのかわからない。