2018年6月22日(金)発売された「天空の矢はどこへ?」を読んだ。森博嗣のWシリーズの9作目になる。
講談社のタイガ文庫という、ライトノベルを思わせる文庫シリーズの目玉として、森博嗣が書いている新シリーズだ。次の「人間のように泣いたのか?」でこのシリーズは完結になる。
このシリーズは題名が全て疑問文であること、ウォーカロンを通じ、人間とは何かを問う物語であると私は認識している。
森博嗣の大ファンの1人である「地方民」様のtwitterを時々拝見しているが、この物語がわかりにくい(もしくは普通のミステリーと比べて理解し難い)というニューアンスのことをつぶやかれていた。
私は高校の生物教師をしていたが、この物語は森博嗣の小説の中で非常にシンプルだと感じた。森博嗣自身もブログでそのように書かれていたと記憶している。
色々装飾はあるが、書かれていることは、人類に生殖能力がなくなったら、どういう世界になるか、人類とAI、ロボットの本質的な違い(思考力の違い)は何かを問い続ける物語だと私は認識している。あと一作で終了。次回作も楽しみである。