中学生くらいまでは
「ブス」
「オタク」
「キモイ」
などと言われて過ごしていたので、自分はブスでキモいオタクなのだと思っていた。
アニメや漫画が好きだし、運動はできなかったし、オタクってほどではないと思っているけど、そういうところがきっとオタクなのだろう。
ボサボサだった髪に気を使うようになった。
化粧を覚えた。
「かわいい」
「キレイだね」
と言われるようになった。
お世辞でもありがたいな、嬉しいな
と思いながら過ごした。
「なんか雰囲気変わったね!」
と言われて、複雑な気持ちだった。
嬉しいやら、悔しいやら、気持ち悪いやら。
もうすぐ30歳になる。
髪にも肌にも気を使っているし、まあ見れない顔ではないと思う。
でも特別美人じゃないし、かわいくもないし、かわいいって年でもない。
エラは張っているし、痩せ型ではあるけどそのせいで顔の大きさが際立つし、目の大きさも左右で違う。
昔よりはマシだけど全然自信はない。
それなのに
「キレイですね」
「美人さんですね」
大人になって、面と向かって他人に「ブス」とかいう人はあまりいない。
社交辞令で「かわいい」「キレイ」って言葉をとりあえず言うのはわかる。
わかっているのに、最近はどこに行っても初対面の人に顔面を褒められる。
もしかして、かわいいって沢山の人に思ってもらえるのかもしれない
そんなわけないのに。
鏡を見て現実を突きつけられる。
顔面を褒められるのが辛い。
社交辞令を真に受けてしまって、勘違いして、恥ずかしい思いをするのではないかと怯えている。
私の顔面を褒めたあの人も、本気で褒めたわけでなくて、社交辞令なんだろうなって。
その人のいうことがアレもコレも信じられなくなってしまう。
みんなどうしてるんだろう。
コミュニケーションにおける気遣いがまさに社交辞令なのに…
生まれてこのかた、そういう綺麗可愛いといったお世辞ですら言われたことない人もいるんですけど💢