父親は優しげで書斎には難しそうな専門書が並び、母親も優しそうで上品で知的だった。
でも男の子は私の家で皆でかくれんぼをしてる時に突然全裸になったり、勉強は出来るけど変な子だった。
驚いていると私の母が「お帰り、覚えてる?ほらあんたもお話しぃ、懐かしいねぇ」と応接間に引き込んできた。
彼はいじめを受けて長年引きこもって居るらしい。
彼自作の漫画を見せられた、下手くそな絵で陰鬱なイジメが書かれてストーリーは無く読むのが苦痛だった。
イジメへの恨みつらみを語り、これまた下手くそなロボットの粘土細工を見せてくれた。
彼は変にニコニコして彼のお母さんは老けて疲れ果てた様子だった、彼は幼児期よりもとても変になっていると思った。
私は感想を求められるのがひたすら気まずく辛かった。
帰った後に「何で私に相手させるの」と母に怒り「だって外に出して誰かとお話させてあげたいって言ってきてるのに断れないじゃない」と母親は言った。