2018-03-16

増田的 みにくいアヒルの子の「その後」

みにくいアヒルの子の正体は自他共に認めるとても美しい白鳥でした。
その姿の美しさと、いじめの苦しみから得た我慢強さと聖人思考は、彼を瞬く間に湖の人気者にしました。

さて、これが面白くないのはアヒル一家の元兄弟達です。
生意気だ、単純に生意気だ」「俺達より劣ってたのにどうしてあんなに美しくなる?許せねえ」「澄まし顔で飛ぶ姿が気に食わねえ、落ちこぼれの癖に」「愛するママからも遠回しに消えてくれと言われたアイツが何で…」
嫉妬の炎は彼らの中でメラメラと燃え上がります
ちなみに父アヒルはこの前人間に捕まり丸焼きにされて食われました。母アヒルは歳のせいか絶賛ボケ進行中で、もう兄弟の顔も分かりません。

さて、白鳥が実は凶暴かつ強靭な生き物な事は有名ですが、アヒルも負けてません。彼らはとても頭が良くて、賢いのです。
そしてアヒルの力もわりと強い方です。人間だって簡単に怪我させます
それと、多勢に無勢という言葉もあります。寝てる間は誰だって無防備でもあります

数日後、湖一番の美しい白鳥……みにくいアヒルの子だった彼は、無惨なズタズタの死体で見つかりました。
しかった身体は恐らく固く平べったいくちばしで突かれまくった様な傷跡ボロボロで、血塗れの羽根には大量のアヒルのフンが着いてました。
飛んで逃げる事も出来ただろうに、足は草に結ばれて動けなくされてました。おそらく寝ている間に結ばれたのでしょうね。

そして、アヒル兄弟達はドス黒い感情が滲み出る最高に悪い笑顔で、互いに笑いあったのでした。めでたしめでたし

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