マンションの上の階がうるさい。
厳密に言うと足音がうるさい。
毎晩ドンドンと音を立てて歩くので、何度か苦情を入れに行った。
苦情を聞いた上の住人はポカンとして「足音立ててないですよ」と言った。
お前が立てているかどうか認識してるかは知らないが実際にうるさいんだから気をつけろよ、とオブラートに包んで言った。
残念ながら足音はやんでいない。
ある日その住人が外を歩いているのが見えた。
息子らしき少年と一緒だった。
後日、エントランスからエレベータに乗ると、その少年も乗り込んできた。
僕は、は?と言って固まった。こいつは何を言ったのだろう?5階に住んでますという挨拶だろうか?いやいや、どうやら僕に行き先階のボタンを押して欲しかったようだ。
人に物を頼む態度じゃないし、正確には頼まれてもいないので無視してたら、少年はアレ?という顔でしぶしぶ自分でボタンを押した。
その時僕は悟った。どうやら足音がうるさいのはこの少年だ。父親には何度も注意したが、全然静かにならないのは、親がこの少年に全く注意してないからだろう。
それどころか甘やかして育てて、見事に豚のようなクソガキが一匹育ってしまっているではないか。
どうすればいいのだろうか。できればこういう奴らとは関わりたくない。子供をしつけられない親というのは大概どこかおかしいか、他人に迷惑をかけるのを躊躇わないか迷惑を迷惑と認識しないから、言葉が通じないからだ。
大家さんにも相談したが、耳が遠い上に若干ボケ始めているのでどうしようもない。
お前が死ねば解決