初めて電話する相手、初めて電話する用件だったから、なんて言おうか必死でシミュレーションしてた。
こういうのはタイミングが大事だということもよく理解しているつもりだけど、意味不明なことを口走って相手を困惑させてしまうのが怖い。
ただ単に自信がないというのではなくて、実際にそれで叱られているから、要点をまとめてから話さなくちゃって思った。
取り次いでもらうとき、どもらないように。えーとあのーってならないように。
……結局電話は他の人がかけた。あきれられたと思う。
やる気がないわけじゃないんだけど、すごくハードルが高い。
みんなに言われるとおり、慣れるしかないとは思う。
仕事上のコミュニケーションなんて、相手を気づかう気持ちさえちゃんとあれば、ある程度は決まった型のあるものだし。
相手も自分も人間なんだし。自然に振る舞えばいいはずだ。(それができないんだけども)
自分がどんな風に考えてこうなっているのか伝えても、ある種の人には全く理解できない様子なのがとても不思議。
なぜそこで立ち止まるのか、どうしてそんなことまで考えないとできないのか、考えるより先に動け、慣れろ……。
大人が子供の頃の感覚を忘れてしまうみたいに、誰もが通る道だからこそ、そこで立ち止まることが許されないのだろうか。
それとも、できる人は最初からある程度できてしまう為に、立ち止まってしまうという感覚が分からないんだろうか。
どちらであっても、できる人とできない人との間には大きな溝があって、そこを埋めるには対話するしかないと思う。
教えるって行為は、双方の歩み寄りがないとできないんじゃないの?そう考えるのは甘え?
できる人の感覚を、私は是非知りたいと思う。どうしてできるようになったのかも。
なんだか、逆立ちとか跳び箱がどうしてもできなかったときの気持ちを思い出す。
できるようになりたい。練習もしてる。みんなが最初からできたわけじゃないのも知ってる。
正解はない、やって体で覚えるしかないと言われて、それもそうだとやり方を試行錯誤する。
だけど時々、諦めとか投げやりな気持ちが襲ってきて、悲しい。