ニートのやつだっているかも知れない。失業中のやつだって、いるかもだ。
脱衣所で、男たちは脱ぐ。それぞれの装束を脱ぐ。
何か男たちは、そのバックグラウンドを匂わせて、そしてそれを脱ぎ去る。
(トイレに行くやつはここでいく)
男たちは身体を洗う。無言で洗う。
男たちは髪を洗う。無言で洗う。
男たちは、時には椅子にすわり、時には床にそのまますわり、その身体を検める。
男たちは湯船に入る。ざぶんと不透水層を貫いて、お湯は湯船の外に噴出する。
そして男たちはサウナに入る。したたる汗はどこへ行くのか。
男たちはサウナで黙る。ときたまバラエティで出川とかが面白いことすると、男たちのうちの誰かから、笑いのため息が漏れる。
ただそれだけだ。
そして。
そしてだ。
誰かが「やろう」と言うわけではない。
諸人が挙りて水風呂へ導かれるのだ。
湯船を経てサウナを出た男の肌は熱を持っている。計り知れない、熱を持っている。
まずは水風呂の水の減少だ。
浴室の温度を下げるほどかと思うほどの、冷水の奔流。
男たちの身体がこれを引き起こす。
我が銭湯では恐ろしいことが起こる。
水風呂が温かくなるのだ。
男たちの身体から放たれる熱気の放射で、水風呂が30度くらいまではいくのだ。
私はこれを「漢湯」と密かに呼んでいる。
男たちは、誰が示し合わせたわけでなく、上気した身体で合力し、水風呂の温度をひたすら上げていく。
男たちは黙っている。黙ったまま、水風呂の温度を上昇させる。
そこに何の意味があるだろうか。
さっぱりわからない。
ただ、さまざまなバックグラウンドを持つ男たちが一瞬重なることで、水風呂の温度が上がる。
ただ、ただ、それだけだ。
「烈女湯(おんなゆ)」があるかは知らない。もちろん可能性はあるだろう。
烈女と書いておんなと読んでるのは初めて見た
自分用まとめ。今年は医療増田が充実していたので、別立てとした。 俺的増田大賞2017は、「骨髄提供をしてみた」「骨髄移植させて頂いた」の組み合わせに進呈。 02/14 1人で初ラブホ...
自分用まとめ。今年は力作が多かったけど、飛び抜けてヘンテコな増田は少なかった印象。 俺的増田大賞2018は、「妹のゴミ部屋を掃除した」に進呈。 01/31 さようなら時天空 anond:2018013...
自分用まとめ。今年は力作が多かったけど、飛び抜けてヘンテコな増田は少なかった印象。 俺的増田大賞2018は、「妹のゴミ部屋を掃除した」に進呈。 01/31 さようなら時天空 anond:2018013...