私にとっては至福のひとときだ。
私は、体調が良くなさそうな人を見ると胸が高鳴ってしまう。
鼻にかかって掠れた声、緩慢な動作、荒い息、熱でとろんとなった目、額に浮かんだ汗、マスクで覆われた顔…。
誰であっても120%魅力増になると確信している。
だが、このときめきが発動するのには少し条件がある。
具合が悪いことで開き直っていたりしていてはだめだ。
想像してみてほしい。
例えば、
いつもピシッとしていて自分に厳しい感じの人が風邪を引いてしまって、
それでも必死に普段どおりにしようとするのだけれど、隠しきれない具合の悪さがにじみ出る。
エロい。
普段の様子と、具合が悪いときの様子に隔たりがあればあるほど、エロが加速する。
この差によるポテンシャルエネルギーがエロのエネルギーとなるのだ。
だから、常に具合が悪そうな人はだめ(これは普段の様子を知らなければ判断できないが)。
あと、深刻な病気の場合はかわいそうになってエロどころではないので除外する。
こうして考えてみると、つくづくエロとは背徳感が生み出すものだなと感じる。
・喪服の未亡人(厳粛な場で、夫を亡くしたばかりの女に迫るという後ろめたさ)
・ロリ、ショタ(性交可能ではない、未成熟の人間に欲情する後ろめたさ)
・教師と生徒(バレたらクビという後ろめたさ)
・近親(禁忌を犯しているという後ろめたさ)