2017-01-14

とあるオタクの話

とても距離の近いコンサート。何とかしていつも同じ場所で彼を見ることが出来ていた。短期間に数え切れないくらいの公演に入った。お金はなんとかした。そのくらい楽しかった。

私が好きな彼のファンは当時ほぼいなかったので、コンサートが始まって幕が開けると彼が目の前に来る位置によくいた。当然そんなことを繰り返していたら向こうも覚えてくれたようだ。公演で彼が位置するところもだいたいそのあたりなので比較的楽だった。

どうして私が彼のファンだと伝えられたのかは割愛します。

公演のセットリストは完全に頭に入っていたので、次にどこに行って何をするかはわかっていたけれど、フリーの時は当然どこに行くかはわからない。

しかし、彼は真っ先に私がいる方へ走ってきてくれる。こちらが見上げるとキョロキョロと探し出してくれて、向こうも手を振ってくれたりした。最初の頃はこちらが〝お願い〟したことをやってもらっていたが、だんだん覚えてきたようで、来るとすぐに〝お願い〟をしてくれるようになった。たったそれだけのことだが、わたしにとっては夢のような時間だった。でもこれは彼だけではなく、他のタレントもそんなようなことはしてると思う。所詮そんなもんだ。彼らにとって根強いファンの獲得は大切だからお金をかけてくれてずっとついてきてくれるファンがきっと1人でも多く欲しいのだろう。

その夢のような時間は公演時間の一瞬に過ぎない。タイミングは何回かあるが、時間にしたら1公演でトータル10分もない。きっともっと近づく方法はたくさんあるんだと思う。しかし、ステージにいる彼が好きで、キラキラ衣装を着て髪をセットしてニコニコしてる彼が好きで。反応してくれるのももちろん好きだが、他の子とキャッキャしながら踊っていたり、楽しそうにしているのが好き。だからこれ以上は近くに行こうとは思わない。きっとこれ以上を知ってしまったらキライになる。

毎日のように見に行くわたしを彼はきっと変な人と思っているだろう。それでもいい。ステージしか関わりがない分、彼の本心わたしには伝わらないから。


これは何年も前の話かもしれないし、つい先日の話かも知れません。

  • ファンサ(笑)とかいう錯覚・思い込みこわ~ 女性声優に対しては男ファンはそういうことあんまきかないなあ 女お宅のほうがストーカー気質あるってことかなあ・・・

    • 何で声優限定になるのか分からんし 「私が好きな彼のファンは当時ほぼいなかったので」ってなら(ジャニーズJrの中でも人気がない人とかかな?) 僅かな自分のファンを大事にするの...

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