2015-07-28

一人の天才の死を

嘆くでもなく、嗤うでもなく。

 

先日ニュースになった若いボカロPは本当に天才だと思っていた。いや、思っている。

なんせ死んだというニュースを知った時もその人の動画ランキングに上がっているタイミングで目に入ったからだった。

「あぁーこの絵ならこの人また絵も描いたな、マジすげぇなぁ若ぇのに」なんて思いながら動画再生したら「ご冥福をお祈りします」の文字が何列も何列も並んでいた。

正直、今でも動揺している。動揺していても平然を装うとしている。だから的確な言葉が出ない。あぁ言葉が出ないのは元からか。

まぁ、残されたやつらは彼の音楽映像、それら全て相まって作られた表現をもう一度見つめねばなるまいか。

 

けれど、できるならば私が見たかったのはこれからだった。

そう、これからが断たれた感覚だ、これは。

から言葉に出来ない。

でも老いてわかってきたことがある。断たれても進まなければならない。少なくとも自分だけは。見つめてきたものたちは。

 

大人になって魅力が無くなった、そんな言葉クソッタレだ。

そんな色眼鏡を外せないから視力も弱るのだ。

大人でも子供でもクソッタレクソッタレなんだ。生きても死んでもクソッタレ

から、意地でも生きるべきなんだ。どうせクソッタレなんだから

 

そして、どうにも理解できてないクソガキに告げてやる。

大人は大きくなった子供しかないんだよ。だから、魅力がなくなったんじゃなくて、お前の感性が違う方向に向いただけなんだよ。それだけをお前が理解すべきなんだ。他人に着せられる服じゃないよその言葉は。

 

ともあれ天才は死んだ。本当に死んだらしい。俺の中ではピカソに近いかも知れん。それぐらい天才だと思っていた。もっと恐ろしいものを作るとも思っていた。

この終わり方は余りにもつらい。この未来はあまりにも暗い。そんなことはない。むしろ眩しいくらい。見えないくらい。

でも君のいる暗がりはきっと安らかに君を包み込んでくれるだろう。でもこのまぶしい世界はくれてやらない。ずっとそこで眠っているがいい。おやすみなさい。お疲れ様でした。ありがとうございました。そしてネット作品を遺してしまったアンタが悪いんだからな。これからもよろしく。

 

そんな下らない弔いの言葉増田の高尚な議論の海の隅に埋めておく。

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