2014-09-29

スーパーで売られていた半額の豚バラ肉を見て、

実家から持ち帰った海鮮缶を巡り、どんな料理をする?と一週間前に職場の同僚と雑談したことを思い出した。

パスタを考えていた自分に、今の時期はどんどん寒くなるしミルフィーユ鍋なんてどうだろうと彼は熱く勧誘してきた。

トマトスムージーにもうかけてあるから、また今度と気乗りしない気分を表に出したまま断った自分にいつか味を聞かせてなwと彼は笑った。

その日は、友人に誘われ外食に出かけたので、自炊はしなかった。

まり、まだ海鮮缶は残っていた。

彼の笑顔にだまされるままに、白菜に豚バラ肉を詰めていく。

最初一心包丁を振るっていたのだけれど、明日の昼ご飯で話の流れで見せるかもと思ったら、

つの間にか一枚づつ捲ることに携帯を向けていた。

一人鍋は、食器洗いの手間がかかるし、食べきれないのに、と内心思いつつ、でも一番つまらないと感じる寂しさはなかった。

お椀への盛りつけと写真の構図で粘っていたら、最初一口は冷めていた。

白菜を噛むごとに、甘いお出汁と蟹の味がする。

付け合わせのご飯と貝柱がよく合っていた。

二日分を見越していたお鍋は綺麗に消えていた。

習慣でつけていたテレビの、子どもの声がちょっと耳障りに聞こえた。

夜風が涼しい

そして、写真を見せようと思っていた同僚はもう来ないことを思い出した。

残った日を有休消化して、来月転職するために。

メールを送ろうかと思ったけど、一週間前の話題を引きずったらきもい

メールアドレスは消すべきだと分かっていた。

ごちそうさまでしたの文字が画面を泳いで、死にたくなった。死にたい

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