私は彼女のことが好きだったし、彼女も私のことが嫌いだった訳ではないと思う。
だけど、彼女は出会い系、友人、知人……色んな人と簡単に寝た。
彼女は、誰かと寝たとき、正直に私に話した(話さないこともあった)
彼女にとって、それは「誠実さ」の表明だった。
私はその度にショックで固まった。
彼女は私に話すことで自分の後ろめたさを放棄しているだけだった。
私がショックで傷ついていることや、彼女の身を心配して(実際、彼女は危険なセックスもしていた)、おかしくなりそうなことに対しては、全く向き合おうとしなかった。
自分のつらさ、罪悪感を私に吐き出し、私に慰められたいだけだった。
私の気持ちなど、どうでもよかったんだろう。
でも、自由さとは、自分をコントロールできない、自分に責任の持てない人間が実現できることではない。
彼女は、私が傷ついていることを知りながら、「繰り返さないという自信がない」「こんな私はダメだ」「本当はセックスしたくないのにしてしまう」と言った。
そうして、繰り返した。
あとで知ったが、このサイクルは、とてもDVに似ていた。
緊張→爆発→弛緩→緊張→爆発……
とDVは繰り返していく。
DVのなかには、パートナーを傷つけるような性行動も含まれる。
そして、相手を傷つけ、揺さぶりをかけ、徐々にコントロールしていくのはDVだ。
けどもう、彼女が自傷でセックスしたあとに、傷口に絆創膏を貼るような役目はごめんだと思う。
私は関わりを絶つことしかできなかった。
本当に残念でならないと思う。