高校や大学の部活動で弓道に入門した人が、一般の社会人弓道で弓を継続した時、高確率で言われる台詞だ。
そしてこういうことを言われ続けるのが面倒で弓をやめてしまった人の話が、至る所に転がっている。
これ、言ってる内容が抽象的過ぎて揶揄にしか聞こえないし、なんか学生弓道に妬みとか侮蔑の感情でもあるのかと思ってしまう。
もし指導のつもりなら問題点を絞った上でもっと具体的に指摘して克服法まできちんと説明するべきだし、そうじゃないなら嫌味でしかない。
それにそういう言い方は、その人のそれまでの経験の否定に繋がりかねないので慎むべきだろう。
ついでに書くと、今の射手は全日本弓道連盟が教本にまとめた、正面打ち起しの射法しか知らない射手が殆どということもあり、他流派、特に斜面の射手に対するハラスメントが常態化しているらしい。
「お前なんだその引き方は。○○流だかなんだか知らねーけど我流じゃねーかそんなの。弓は正面に構えるもんだろ」
「その引き方だと年取ってから辛いわよー」
これらは、正面の射手しかいない道場に自主練に行った斜面の射手が、実際に言われたことだ。
しかしながら、徒歩での射法は古来から斜面だったし、世界的に見ても斜面の構えが主流なわけで。
それが正面一辺倒になり、さらに「射法と体配が渾然一体となった、品のある射」なんて声高に言われ始めたのは明治からの話なのだ。
その成立の経緯にも諸説あり、少なくとも現代の正面打ち起しが文句なしに最も優れているわけではない。
こんなの、今の時代ちょっと勉強すればすぐに分かるはずなんだけど。
その程度の知識もないし、さらに学生だ何だとケチを付ける物言い、こんなので何が「真善美の追求」だ、ふざけるな。
単純に弓を引きたいだけなのに、要らん面倒が振りかかるとかうんざり。