2024-01-29

自死遺族からの緊急提言

漫画原作者さんが自殺したというニュースが舞い込んできました。

この方のご冥福をお祈りするとともに、残された遺族の方に心よりお見舞い申し上げます

自死遺族の一人として、この方の自死に対して緊急提言することをお許しください。

この自死成功させてはいけません。

すでに自死のものについては成立してしまっている以上、これを失敗させることはできません。

成功させてはいけないものは、その方の自死目的の部分です。

その方がどのような目的をもって自死を選んだのかは、もはや残された我々にとって見れば理解することは不可能です。

しかしながら、その不可能ものに対して、生きている人たちの間でああでもないこうでもないというまことしやかな妄想がすでに始まっています

そしてその中のいくつかは、刃となって誰か個人に向けられ始めています

誰に言われるでもなく、自らを責めている人もいるかも知れません。

それこそが自死にとっての一番の成功であり、我々生きている人間が止めなくてはならない自死目的です。

残酷なことを言えば、自死は究極の逃避でしかありません。

残りの全てを生きている側の人間に委ねる、死への逃避です。

残された側の人間は、もはや答えることのない相手に対して、一生をかけて問いかけを続けることしかできなくなります

その答えを知ることは、誰にも、自死をした本人ですら不可能からです。

それなのにその答えを求めて苦しみ続けることこそが、自死目的であり成功といえます

自死成功を止めなくてはならない理由は2つです。

自死を選ぼうと悩む人間に対して、自死ではその目的は満たすことができないことを教えるため。

そして、ある目的を満たそうとする人に対して、自死という選択を与えようとする人間を止めるためです。

その自死成功してしまえば、次に自死を選ぼうとする人間にとっての希望となってしまます

かに自死という選択を与えようとする人間にとって、根拠を与えるきっかけになってしまます

誰かの自死成功が、誰かの自死を生むきっかけになってしまうのです。

だらこそ、生き残った人間たちは、自死目的成功させてはならないのです。

自死を選んだ人間に対し、残念だけどあなた自死はそれ以上の意味を持たなかったと教える必要があるのです。

それを生き残った人が勝手解釈して、誰に責任があるとか、なにかに原因があるとかという話をしてしまえば、それは自死を選ぶ人間にとって思う壺でしかありません。

自死肯定することは、あなたの身近にいる大切な人に、自死という選択を与えるきっかけにしかならないのです。

からといって自死否定しろということではありません。

あなたに優しさがあるなら、やるべきことは原因に対して感情の拳を振り上げることではなく、自死を選ばざるを得なかったその人の選択にそっと寄り添うことです。

その自死を二度と世の中で繰り返さないために、静かにゆっくりと、それでいて正面から問題と向き合って取り組むことです。

それ以外に、その人の自死が報われることはありません。

今回の原作者自死を、暗闇で膝を抱えながら眺めている人がいます

今回の自死に対して、世の中の反応をまばたきを忘れて見入っている人がいます

もしその人の前で、この自死成功してしまったら、その人は自らの目的のために自死を選んでしまうかもしれません。

その誰かは、あなたのすぐ隣りにいる大切な人かもしれません。

もしこの方の自死を本当に悲しいと思ったなら、わたしたちがすべきことは、感情に任せて安直な原因に対して拳を向けることではなく、成功しなかった自死に対して、失われてしまった命にそっと寄り添うことなのではないでしょうか。

あなた自死は、あなた目的を満たしません。

誰かの自死は、誰かの目的のために利用されるものではありません。

その命は、その命として失われた悲しみにそっと包まれるべきものです。

自死成功させてはいけません。

自死遺族からのお願いです。

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