2023-11-29

童貞できない。

から恋人はいない。告白したこともないしされたこともない。片想いしたことはあった。キモがられないように距離を縮める方法が分からず、しつこくないように距離を置くように心掛けていたところ、50代童貞誕生した。

雑談をするのが苦手だ。仕事以外で異性と話せる話題がない。逆に、仕事の話であれば同僚とは誰とでも話せた。向いていない恋愛結婚20代前半に早々と諦め、仕事に打ち込むことにした。

そんななか、同僚たちに好意を向けられることはなかった。

仕事は辛いことが大半だった。接客が苦手だ。業務外の雑談を客に振られても、咄嗟に感じのいい受け答えができない。そして客は高圧的な態度をとる人が異様に多い。開口一番怒鳴られる。まだ何もしていない。見た目か?見た目のせいか?地味だから?代わりに仕事の完成度を極めた。そして同時に他部署へ異動できるよう、社内の資格を取り、選抜型の研修に参加し、上司たちにアピールした。

仕事は順調だった、と思い込んでいた。同僚からは頼りにしているとよく言われた。任される仕事は増えた。大きなプロジェクトも任されるようになった。上司にも希望部署に推薦すると言われた。体を壊しながらそれでもできることはした。そして数年ぶりの異動辞令があった。同部署地方事務所への異動だった。即戦力になることが見込まれ、2人減った事務所の1人だけの補充として選ばれた。体感としては左遷だった。

異動後は粛々と働いた。悔しかった。もちろん即戦力にはなれた。当たり前だ、入社以来この仕事しかしていない。ほぼ業務網羅しているし、わからないことは然るべき場所に問い合わせられるし、ミスをしてもリカバリー方法を知っている。そもそもミスをしなくなっていた。後輩指導だって何年もしてきた。だがこの仕事以外を知らない。この部署を出た瞬間、経験値ゼロなる。だが異動したかった。接客ストレスから身体中あちこち不調だった。

仕事で満たされなかった承認欲求を、恋愛で満たすことにした。脱童貞目標マッチングアプリを始めた。半年で初めての恋人は出来なかった。

母にだっこされたことが懐かしい。思い出してしまった。

仕事は相変わらず接客で、特に失敗もなく淡々とこなしている。マッチングアプリはやめた。多分、脱童貞できる日は来ないだろう。

anond:20231129140322

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん