2023-07-31

メシよりコケ食った方がいい旅行になるよな

 ある本を読んで、自分旅行するときに抱えていたモヤモヤスッキリ晴れたように感じた。その本には日本代表する宿泊施設である星野リゾートの苔に注目した戦略について書かれていた。社長はその戦略社員から聞かされた時、「苔なんて地味なものにどこに需要があるのだろう」と思っていたそう。しかし、その提案をした社員が無類の苔マニアであり、あまり熱量があったため採用したそうで、結果的に苔プロジェクト大成功したらしい。

 さて、自分が印象に残ったのは苔プロジェクト成功後の社長言葉であるインタビュアーに、社員個人の拘りを尊重しすぎて顧客ニーズを見誤ることはないのかと聞かれると、「大体の人は旅行に求めることって、おいしいご飯露天風呂くらいしかない。顧客ニーズに応えてばかりだから同じような魅力しかない観光地が増える。(意訳)」と答えていた。

 この言葉がまさに自分が抱えていた、旅行に対するモヤモヤを解消してくれた。大体2泊3日とかの旅行に行くとき、1.2個目当ての観光地があるけど、それ以外は実質時間つぶしのような形で大して興味場所にダラダラ立ち寄ることが多い。食事に関しても、特別そこで食べたいものがない場合レビューが良さそうで失敗しなさそうな無難な店になることが多い。そういう時間って嫌な気持ちになるわけではないけど、無理して旅行を「楽しいもの」だと思い込みたいというオーラを周りの人からも感じるし、自分もそう思い込むときがある。そういった自分経験を振り返ると、確かに旅行において明確なニーズを求めることって意外と少ないなーと感じる。

 だからさっきの社長言葉が凄くすっと入ってきたんだと思う。確かに言われてみれば自分旅行経験を振り返ると、別にもともと興味がなかったことでも、熱心に勧めてくれた方が、結局珍しい体験ができて思い出になったりする。旅行って簡単に言えば日常生活と違う体験をするってことだから、それを後押ししてくれる取っ掛かりがどれだけあるかって重要なのかも。これから旅行に行くときそれを意識していってみようかな。

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