#54
(月)緊張はしているんですけど それ以上に きっちり応対しなきゃ ってのがあって
(早)伊左次はどうすればいいですか
(早)口数は少ないけど 心の中で いろいろ 考えたり 思ってたりしてて 人の表面だけではなくて 裏に隠されてるとか ほんとの心の中で思ってることを 読み取って
(月)自分はずっとちょっと冷めた人間だと思ってた そうじゃなくて そういうふうを装ってるけど ここにあるものがすごいアツいんだってことに 気付かされて
(月)それが一番の発見
組替え、立ち回り、AFO
(月)確かに甘かったんですよ
(早)そうかもね あのときのれいこちゃんは まだ剥けてなかった
(早)ひとつの作品、ひとつの役を通して、実は その時の そのひとりの人の 人生が見える。たぶん あのときの れいこちゃんの人生に いまそれでいいのかって わたしは言ったの。技術的なこととか、ベルナールとしてのあり方ではなくて、男役月城かなとへ向かって 何か たぶん 言った 気がする。それが なんか 勝手に 役になって こっちに届く から むしろ役だったり作品はフィルターのような気がしていて
(月)それはわたしがいちばん ちぎさんの舞台を見て 学んだことで、やっぱり 全部 出るんだなってその 何を思って生きてるかとか が 出てしまうんだ って。でも それを 隠す舞台人じゃなくて 全部さらけ出してそれが魅力的に見えるなって。そういう人になりたいと思って。
星逢(本役・新公)、るろう(立ち回り敵役)、ケイレブ(言葉合戦)、ローマの休日(親友)、ヘタレ役、シャル・ウィ・ダンス
作品の中での自分の役はどうあるべきかそこで思うものと 感じたものと先生が求める方向が一緒だったらなおうれしいし、違ったらそれはそうなんだと思ってそういうふうにやってみたり自分 の役 とかが 周りの人によっていろいろ変わる ことが 全然苦じゃ なく て 自分はこうやりたい っていう よりも
(早)受け手の芝居
(早)自分が完全にその人になるっていうよりも
(月)でもこの人もこう思うかもしれないぐらいのレベル
(早)別のものを作っていくうえでの 大切な 入ってくとっかかり
(月)その役のなんかコンプレックスとかを考えると とってもあー理解してるって
(早)その役のつらいこととかこの人が苦労してる点を理解してあげると
上手い歌と、ずっと聞いてたい歌って違う 宝塚においては 歌ってる姿とか 歌ってる様子も 魅力的じゃなきゃいけないし てなると 踊りとかも てなると芝居も
常に心を動かして 色んなことを感じて 舞台に 立とう って思ったのはやっぱ ちぎさん をそばで見てたから こそこれからもわっとなりながら成長したいなと