https://jp.wsj.com/articles/SB12339696631032474872304586014542355745616
上記のWSJ記事があるんだけど、記事の趣旨は、アマゾンは(amazon.cnで)中国に進出してうまく行かなかったから、発想を転換して、中国人向けに商品を販売するんじゃなくて、逆に、中国の製品を世界中(のアマゾン・サイト)で販売することにしたんだって。
それで、ウォルマートで中間業者を排除した実績があるアマゾン社員他が、アマゾンでも「中間業者を省くべきだ」ってんで、中国の地場メーカー&販売業者向けにセミナーを開いて勧誘。
その結果、各アマゾンには、イナゴの群れのように中国の業者が現れ始め、先日は、中国の詐欺業者&ステマ・レビューの問題が報道され、米国でも、問題のある商品(偽物)が増えるわ、中国から輸入してアメリカで販売していた中間業者が競争力を失うわで大問題に…。
で、楽天やYahoo!ショッピングみたいな国内企業のネットモールでは、国内に所在がある企業や個人事業者しか商売できないんだけど、アマゾン日本のマーケットプレイスは中国在住の業者が普通に販売してる(eBayのようなCtoCサイトでは珍しくないが)。
アマゾン日本では、ステマ・レビューの問題も未だにあるんだろうけど、アマゾン発の今までの問題は、すべてアマゾン本体が誘導(方針として中国の業者を勧誘)して起きた問題で、問題に対する対応も甘い印象がある。
また、中国業者の立場では、アマゾン日本は某アリババ系ショッピングサイトの出張所みたいな位置付けになっていて、本質的にはこちらが問題。
どういうことかというと、これまでは日本の中間業者(中国から輸入して国内で販売)が某アリババ系他のサイトからイージーに輸入して、楽天・Yahoo!ショッピング・アマゾン日本あたりで3〜8倍位の値付けで販売していたんだ。
ところが、中国の業者(メーカー&販売業者)が某アリババ系サイトの1.3〜1.6倍くらいの値付けで参戦して、日本の中間業者の商品が価格競争力を失うという事態が、ここ半年間くらいで急速に進行しているわけ。
一例を挙げると、日本の中間業者がワインの温度計を(中国から輸入して)989円で販売していた(競合商品は貝印の 非接触 タイプ1,370円他)ところが、中国の業者が同じ商品を152円で扱いはじめる様な事態が、多種多様な商品で同時多発的に起きているような感じ。
某アリババ系サイトでは1ドルくらいの価格だから中国の業者にとっては少しも痛くない(むしろ1.4倍の価格)し、中国は国際郵便法で発展途上国扱いで優遇されているから、(モノによって)送料無料で商品を送ってくるから、これも中国業者の競争力を高めている。
日本の消費者にとっては「安く買えてお得じゃね?」と感じるかも知れないけど、日本の経済のことを考えると、今進行している事態は下のような構図になると思う。
最近「ポイント消化」で検索してもロクな商品がないのはこのせいやね 淘汰されてしまった