歌:アノニマス・チャイルズ 作詞:リチャード、マジでシャーマン 作曲:ロボット、バーターちゃうやん
世界中 どこにいる?
笑っている? 泣いている?
皆それぞれ違う かもね
anony mousd iary
anony mousd iary
anony mousd iary
ただ一人
書き込めば 同じ人
みんな 木になり 言及しよう
anony mousd iary
anony mousd iary
anony mousd iary
ただ一人
anony mousd iary
anony mousd iary
anony mousd iary
ただ一人
俺たちは、何とも言えないパレードを見ていた。
夢中になっているから、何とも言えないわけじゃない。
歌も、装飾も豪華だ。
けど、見せ掛けというか、誤魔化されているというか。
でも、具体的に何がどう悪いのか、その感覚が正しいのか、自分でも上手く説明できないんだ。
父さんの言葉を思い出す。
どういう状況で言ったかまでは覚えてないけど、きっとこのパレードがそれに近いような気がする。
係員のバイトをやっていたらしい。
俺たちと鉢合わせしなかったのは、その頃には仕事を終えて、給料を受け取る段階だったからだ。
「じゃあ、直接渡すけど、落としたりしたらダメだよ?」
お金を稼いだという実感を得るため、ナマで受け取るのが好きなのだとか。
意気揚々と、中身のお札を数えようとする。
「あの……これって」
そのお札には、イアリーランドのキャラクターがプリントされていた。
「単位が違うから分かりにくいかもしれないけど、ちゃんと現金と同じ分あるから」
当然、兄貴だってイアリーランドでバイトしていたのだから、チケットの存在くらい知っている。
「いや、“イアリー”じゃなくて、“円”で欲しいんですが……」
「それだって名目上は同じ“お金”だよ。むしろ、園内ではイアリーのほうが普及している」
「でも、これってイアリーランドでしか使えないでしょ。現金に換えてくださいよ」
「それが出来ないんだよ。換金所がゴタゴタしてて。だから君に払える給料も、イアリーしかないんだ」
お金のことを良く「便利なもの」だと表現する兄貴にとって、不便なイアリーチケットを“お金”として渡されることは不服だったんだ。
後で色をつけて換金できることを条件に、兄貴はその場を引くしかなかった。
アトラクションの出来自体はそこそこだったと思う。 だが、イアリーチケットに対する不信感のせいで、存分には楽しめなかった気がする。 それでも気を取り直して楽しもうと、俺た...
遊園地のアトラクションといえば、何が真っ先に思い浮かぶだろうか。 俺たちは「ジェットコースター」で意見が一致した。 餃子につける酢醤油の割合について議論にはなっても、酢...
兄貴は、お金のことを良く「便利なもの」だと表現する。 「お金そのものは、金属か紙切れだ。でも、それで大体は交換できるように世の中は出来ている。だから、みんな欲しがる。だ...
≪ 前 俺たちはというと、園内を一通り周って完全に飽きていたので、スタッフルームに忍びこもうとしていた。 兄貴とバッタリ出会ったのは、その直後だった。 「なんだ、お前ら。...