最近のキラキラした若い子たちを見ていると(主にテレビやfacebook)人を指差すことに抵抗がないように思える。
よく見られるのは親指を立てて人差し指を伸ばし、真正面ではなく横にいる人間に対して使う場面だ。
もともとはものに対してよく使われている表現だったが、最近は人に対しても抵抗なく使われている様子が見られるようになってしまった。
そうはいっても威圧的な指差しと違い、両手で指を指したり指している腕を揺らすなどしてあくまでその場のノリを楽しもうと言う心理を見て取ることができる。
多くの場合、誰かを指名するというよりも見ている側の視点を誘導することが目的だとは思われるのだが、そうだとわかっていても見ている側としてはやはり抵抗がある。
一昔前であれば、人に指を差すという行為はいわば攻撃と同意である。
差された側はそれを暴力とみなし、自身の反撃を肯定するものと捉えるだろう。
まさに差すか刺されるかの時代を生きてきた人間にとってみれば、調理器具だからといって包丁の刃先を向けていることに抵抗を感じない人間を相手にしているような理不尽さを感じるのではないだろうか。
ましてや両の手を横に向けて親指と人差指を大げさに伸ばすようにして差された指である。
その時代を生きた人間にとってみれば、それは極刑、つまり死刑を宣言されるのと同意だ。
そんな当時でさえ滑っていたギャグを知らず知らずのうちに得意気になってやっていると気付いたら今の若い世代はなんと思うのだろう。
当時でさえ滑っていたギャグ 要出典