2015-02-14

結局何も手に入れることが出来なかった

初恋は失敗に終わった。

告白まではしたのだが緊張と感情の高まりから電話口で嗚咽してしまい考えてみればそんなのでうまくいくはずがなかった。

好きな人が居た。

その人は既に結婚をしている人だった。無邪気で素直で好奇心がたくさんあって、そんな好奇心の一つでわたしとお付き合いをしてくれたのだけど、やっぱり最後愛する人のもとへ戻っていってしまった。

片思いの人がいる。

凛とした人でものごとを決めるときに迷いがない。視線はいつもまっすぐを見つめていてわたしなんかを見ていないことを知っていた。

結婚をした。

お見合い出会い半年後には式を挙げた。こどもが二人生まれて人には順調で幸せ生活を送っていると言われているしそういうふうに振舞っている。

成長とともに子どもが相手に似ていく姿を見ているとわたしは本当にあの人を愛しているのだろうかという疑問が同時に大きくなっていくことがわかった。

もう子供の将来は転がり始めてしまった。今さら相手が好きだろうが嫌いだろうが、子どもを不幸にしないためにこの人と生きていくしかないのだ。

相手はわたしのことを愛してくれているのだろうか。わたしを抱きながら他の人を思っているのではないだろうか。

浮気とか不倫をしたいわけではない。つい最近まで目の前にある幸せは本物だと信じて疑わなかったのだから

ただ、わたしが心から望む愛は結局手に入れることはできなかった。気がつけばわたしの身の回りにあるものはわたしがほしいと思っていたものによく似た別のものだったのだ。

外は空ばっかりが高くて澄んだ空気をこれでもかというほど押し付けてくる。

こんな思いを抱えたままあと何十年も生きなくてはいけないと思うと色々憂鬱に思えてしまっただけなのだ

今日仕事だと嘘をついて会社に来た。ここでこうして文章を綴っている時だけが今のわたしが自分に素直でいられる瞬間だ。

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